MAZRIの祭 2006
梅雨の前だというのにじめじめとした天気の続く五月のうちで、誰の普段の行いがよかったのか「五月中で一番いい天気」(千葉社長のあいさつより)になった21日、今年で三回目となる『MAZRIの祭』が、日比谷野外音楽堂で開催された。
今年の出演アーティストはTUFF SESSION ANATAKIKOU つばき キャプテンストライダム 小島麻由美 THE MICETEETHの6組。
前年、前々年は、4組ずつの出演だったのに比べて、今年は、出演アーティストも増え、演奏時間はそれぞれ短いながらも、MAZRIならではのアーティストのラインナップがならび、ほかでは見れない「祭」になった。去年に引き続き、バナナをみんなで食べながら。
さらに、三年目にしてはじめて、ステージ上にLEDが置かれ、祭の本業である映像の演出も取り入れられた。各アーティスト毎に、ミュージックビデオを演出した監督などが映像を担当して、この日のためにオリジナルの映像をつくりこみ、それぞれ趣向を凝らした演出があった。
さて、毎年恒例となった、社長の「ピース!」の掛け声が終わると、ステージ上にはTUFF SESSIONが登場。レゲエのリズムでのんびりときいていたお客さんに、「みんなもっとおどったりしたら」などといって、会場を盛り上げてくれた。
続いてANATAKIKOU。何回も「MAZRIの祭」を連発しつつ、大阪人らしい独特の雰囲気で楽しませる。
次のつばきからは、LEDスクリーンの演出もそれぞれ音楽にあわせて作りこまれたものになった。出し映像を担当したのは夏目現氏。
野音の壁と一体化したスクリーンが、つばきの奏でるギターロックにあわせて、さまざまに変化していき、音楽に、さらに勢いを与えた。
イベントも後半に入り、キャプテンストライダムの出番。このころには、バナナもほぼ売り切れ(無料提供だけど)、ビールも程よく回ってきた人たちがそこら中に見られる。
スクリーンでは、演奏と映像をシンクロさせた顔のない男たちが踊るミュージックビデオとライブ映像が切り替えられ、彼らのポップさをより強調させる。(映像を担当したのは、ダイシン氏。)
日も暮れて小島麻由美が登場すると、落ち着いた雰囲気の中、しっとりとした音楽に会場が聴き入る。島田大介氏によるグラフィカルな映像も心地よい。
そしてラスト、THE MICETEETH。ハッピーなスカを聴かせてくれ、、野音のいたるところでもはや席など関係なく踊っている。ディスプレイされていた巨大な風船が途中投げ込まれたりと、まさにお祭といった感が。MAZRI発DVD「Babyish DVD」「DVD from RAINBOW TOWN」を監督した高木聡氏の独特な、フィルムを使った世界観の映像にも魅せられる。ステージ上にもカメラマンが上り、普通ではありえない距離感での映像もスクリーンに映されるのも、またMAZRIの祭ならではといえるだろう。
出演者によるジョイント・セッション はなかったが、天気にも恵まれて、本当に楽しい「祭」になった。これからも映像制作会社がやるお祭を、お客さん、出演者、スタッフそれぞれに楽しんでもらえるイベントとして続けていきたい。
2006.7.1




